多くの大学では、推薦入試やAO入試の面接において、志望動機に関する質問が一般的です。
しかし、多くの受験生は志望動機の具体的な内容を思い浮かべることに苦労するかもしれません。
この記事では、大学入試の面接で志望動機に関する質問にどのように回答するかについて説明します。
学部ごとの志望動機のサンプルも紹介するので、これから面接を控える皆さんは是非参考にしてください。
大学入試の面接における志望動機の回答テクニック
推薦入試やAO入試の面接で志望動機を伝える際のコツは次の3点です。
・回答は約1分以内にまとめる
・自分自身の言葉で表現する
以下で詳しく見ていきましょう。
最初に結論、その後で理由を述べる
志望理由を述べる際は、まず簡潔に結論を述べ、その後に具体的な理由を詳述します。
例えば、「私が御校を志望するのは、将来〇〇になるためです」と述べた後に、「御校の〇〇プログラムは特に充実しているため」と具体的な理由を加えます。
面接での回答時間:約1分を目安に
志望動機を述べる際の理想的な時間は、約1分です。
短すぎる回答は情熱が不足しているように見える一方で、長すぎると要点が不明確であると捉えられがちです。
どちらも評価を下げる原因となり得ます。
1分間のスピーチは、大体200~300文字に相当します。
事前にこの文字数と時間を目安にして、練習することが重要です。
誠実さを持って自己表現を
志望理由は、正直に、自分自身の言葉で表現することが重要です。
部活動の経験やオープンキャンパスでの体験など、個人的なエピソードを取り入れることで、個性的かつ説得力のある志望理由が作れます。
志望理由に困って嘘をつくのは避けましょう。
面接では様々な質問が飛び交い、不誠実さはすぐに見抜かれてしまいます。
自分の言葉で情熱を伝えることが、最良のアプローチとなります。
面接での効果的な志望理由の伝え方
大学の面接では限られた時間内に自己アピールが求められます。
そのため、余計な詳細を省き、簡潔で明確な内容が重要です。
どのようにして特定の大学を選んだのか、明確な理由とエピソードを用いて説明しましょう。
以下に重要な2つのポイントを説明します。
選んだ大学の独自性
数ある大学、学部、学科の中で、なぜその大学を選んだのかを具体的に説明することが必要です。
例えば、「小学校教師になりたい」という志望理由だけでは、「他の教育学部でもよいのでは?」と思われがちです。
自分の将来の目標や学びたい内容が、選んだ大学とどのように合致しているのかを伝えることが大切です。
具体的な体験談を交えて
個人的な体験談を交えて話すことで、他の受験生との差別化が図れ、説得力が増します。
高校時代の経験、オープンキャンパスでの感想、志望大学に通う先輩からの話などが良い例です。
これらのエピソードを用いることで、よりリアルで印象的な志望理由を述べることができます。
学部別の大学入試面接の志望理由の例
ここでは、大学の面接で使える志望理由のサンプルを、学科ごとにご紹介します。
重要な内容やポイントを理解した上で、これらの例を参考にしてみてください。
教育学部
【例文】
私は将来、中学校で国語を教える教師を目指しています。
そのため、実践的な教育を提供する御校の教育学科を志望しています。
御校の教育学科では、模擬授業のような実践的な講義が豊富にあり、授業を実際に行う技術を身に付けることができると考えています。
また、文学部の科目も履修可能で、専門的な知識を深めることができます。
さらに、地域の中学校でのボランティア活動も盛んで、学生時代から実際の生徒との接点を持てる点に魅力を感じています。
入学後は、これらの模擬授業やボランティアを通して、中学校の教育についての実践的な経験を積み、将来的には教壇で活かしたいと考えています。
法学部
【例文】
私は将来、地元の公務員として貢献することを目指しており、積極的な参加型の授業と充実した留学プログラムを備えた御校を志望しています。
御校の法学科は少人数制の授業が中心で、ディベートやフィールドワークを通じて主体的に学ぶことができる点が魅力です。
また、留学プログラムも充実しており、短期間での留学を経験することで、国際的な視野や語学力を身に付けることができます。
これらの経験を通じて、将来の公務員としてのキャリアに役立てたいと考えています。
法律関連の知識だけでなく、国際感覚も養える環境があるため、御校の法学科を志望することにしました。
経済学部
【例文】
将来は経営コンサルタントとして企業の発展に貢献したいと考えております。
御校が企業との共同授業を提供している点が魅力的で、ビジネスの現場感覚や企業理解を深めることができると感じ、志望しました。
経営コンサルタントに関する本を読んで興味を持ち、ビジネスの世界で実際に影響を与えたいという思いが強まりました。
御校では、実際の企業担当者から学べる貴重な機会があり、この経験が私の学びに深みを加えると確信しています。
また、初年度からゼミに参加し、ディスカッションやプレゼンテーションスキルを実践的に磨ける環境があるため、経営コンサルタントとして必要な能力を育てる最適な場所だと感じています。
薬学部
【例文】
将来、地域社会に貢献する薬剤師になることを目指しており、薬学だけでなく地域医療についても学べる御校の薬学科を志望しています。
私の家族がお世話になっている近所の調剤薬局の薬剤師の方から、地域に寄り添う医療の大切さを学びました。
その方の優しい対応に触れ、私も地域の人々に寄り添う薬剤師になりたいと強く思うようになりました。
御校では、薬学の専門知識に加えて地域医療に関する学びも深められるため、私の目標に直結すると感じています。
座学だけでなく、実習や他校との合同ディスカッションなど、多様な教育方法を通じて、知識と実践力の両方を養えると考え、志望しました。
工学部
【例文】
将来は自動車の設計や製造分野で活躍したいと考えており、御校の流体工学を専門とする研究室に魅力を感じて志望しました。
現代社会において、自動車は欠かせない交通手段であり、その設計に携わることで社会貢献をしたいと思っています。
御校では、交通システムや輸送機器の設計・製造に関する幅広い知識を学べるだけでなく、初年度から専門の研究室で実験を行う機会があります。
また、2年生からは少人数制の授業で教授の直接指導を受けながら、深い学習ができると考えています。
私は入学後、実験を中心に知識を深め、将来の自動車設計に役立てたいと考えています。
大学面接での志望理由の伝え方のコツ
面接時には必ず聞かれる「志望理由」について、具体的なエピソードを交えて簡潔に答えることが重要です。
約1分程度での回答が望ましいです。
志望理由を述べる際には、自分自身の言葉で誠実に伝えることが大切です。
オープンキャンパスでの経験や、志望校の特色を踏まえて、自分の熱意を伝えることがポイントとなります。
まとめ
この記事を通じて、大学入試面接における志望動機の回答方法と、具体的な例文について理解を深めていただけたことを願っています。
各学部に特化した志望動機のサンプルを提供することで、受験生が自分の言葉で自信を持って志望動機を伝えられるよう支援しました。
大学の面接は、あなたの将来の学びの場を決める重要なステップです。
この記事が提供するテクニックと例文を活用し、自分自身の言葉で情熱的かつ誠実に志望動機を表現することで、面接官に強い印象を与えることができるでしょう。
最後に、受験生の皆さんがそれぞれの志望校に合格し、夢に一歩近づくことを心から願っています。
この記事があなたの大学入試の成功への一助となれば幸いです。
頑張ってください!